2008/11/23 (Sun) 20:48
新幹線で読んだ

京都、紅葉はあとすこしでした。
いつもならもう真っ赤な頃らしいんですが・・・多分、山まで行けば違ったんでしょうね。
とにかくすごい人で、なるべく人が来ないスポットを探して地味に楽しんできました。
ガイドブックでの扱いが小さいところや、ガイドブック外のスポットなどなど。
大/山崎/山荘/美術館はよかったですね、混んでいないし建物も素晴らしくて。
でも近くのお寺の住職によると、休日はかなり混雑するそうです。


翼の帰る処 上 (1) (幻狼FANTASIA NOVELS S 1-1)翼の帰る処 上 (1) (幻狼FANTASIA NOVELS S 1-1)
(2008/10)
妹尾 ゆふ子

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最近ゲームのノベライズばかりでがっかりしていましたが、ひさびさのオリジナルファンタジーです。
うれしい。
暗くて辛くて追い詰められていて、悲しくて苦しくて絶望的で、その先にほんの僅かな光が見えるような作品を書かれる方です。
ダークな正統派ファンタジーというのは、日本では難しいですよね・・・英語だと、市場が世界なので何とかいけると思いますが。すごくいいので英訳されたらきっと売れると思います。
見事に漫画家の姉上めるへんめーかー氏とは作風が間逆なんですが、あちらは明るくて能天気ではちゃめちゃで、でもどことなく突き放したような感じがあるので、そんなところは近いのかもしれません。合わせ鏡みたいな個性。

舞台は、とある新しい帝国。神の恩寵を利用し皇帝が支配する国の、荒涼とした北の領地。
帝国に支配されている自覚も薄い貧しい北の地に派遣された、帝国役人のヤエトが主人公です。
この作品の何にびっくりしたって・・・主人公の年齢ですね。36歳。ファンタジーでは異例だと思います。〈守り人〉のバルサより上だしね。童顔ですが(笑)。
役人としてのキャリアも長く、全然青二才ではないので、上巻は周りの若い人たちの成長物語という感じです。

今までの作品ほど切羽詰って追い詰められた状況ではありませんが、若隠居を望む病弱で爺くさいヤエトにはどうしても逃げることのできない恐怖があり、安心できる感じではありません。
北の領地の特殊性と、皇族たちの秘められた力と思惑。
しっかりと土地の文化や人々の生活、においが感じられる作品で、この地と人々がすごく近く感じられたり、なにもかも終わった後のように遠く見えたりします。
野望もないのに仕事に生真面目で苦労をしょいこんでいるヤエトと、おてんばで自立心あふれ、必死な姫様の主従が好きです。
がんばれ姫様。

ジュンク堂ではノベルズコーナーになく、ゲーム関連の書棚にありました。
・・・ゲーム関係ないというか、ライトのベルですらない気もしますが、新しいファンタジーレーベルの一冊として刊行されています。

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